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サングラス奉納

10数年ぶりにブラックバスを釣りにダム湖へ。マニア達はフローターで、俺はマニア達に借りたカヤックでの釣りだ。
静かなダム湖には鳥のさえずりが響き、キジやカワセミが飛び、猛禽類は魚を捕獲している。そんな大自然を感じながら静寂の湖面にカヤックで浮いていると、とても心地よい。
そんな大自然の中には、当然、虫もいる。
虫は、俺の左耳元を飛び回る。多くの人がそうであると思うが耳元を飛び回る虫の羽音はなぜが不快だ。もちろん、左手でその虫をはらった。
その時である。虫があまりに耳に近かったため、はらった左手がサングラスに当たり、サングラスが右斜め前方の湖面に飛んで行ってしまった。
サングラスはゆっくりと沈んで行く。どうやら、水に浮くものではないらしい。
瞬時に右手を伸ばし拾い上げようとしたが、カヤックは大きく傾き転覆しそうになるし、そもそも手も届かない。カヤックは横方向への移動が苦手で、瞬時に近づくこともできない。
それぞれ遠くで釣りをしている二人のマニアは、機動力に長けるフローターに乗っているが、助けを求めている合間もない。
サングラスはオークリーのもので、まだ2~3回しか使っていない新品だ。簡単にあきらめる訳にはいかない。
ヤバイ!何とかしなければ!と思い、瞬時にあらゆることを考えた。
今飛び込めば、サングラスは確保できる。しかし、おそらく「飛び込む=カヤック転覆」になるだろうから、携帯電話の浸水リスクや竿・リール、その他釣り道具も沈んでしまうこととなる可能性がある。
では、どうするか?そうだ!ルアーで引っ掛けて釣り上げよう!とも思ったが、この日に限り、生まれて初めて体験する、マニア達の作った"トップウォーター(沈まないルアー)縛り"という訳の分からないルールなので、当然、竿に付いているルアーもトップウォーターである。駄目だ!こうなったらパドル(カヤックを漕ぐオール)を使うしかない!
30cm程度沈んだサングラスの下にパドルを突っ込み、すくい上げようと試みたが、サングラスはフワッと浮くものの回収には至らない。だが、フワッと浮いた瞬間にカヤックを近づけて、手で回収すればよい。
カヤックをサングラスに近づけるためには、カヤックの右急旋回が必要だ。右急旋回するためには、左側を普通に漕いで右側はバックするように反対側に漕がなければいけないが、右側にはサングラスがあるため、パドルで水流を起こすと取り返しのつかない事態になるかもしれない。よって、左側を漕ぐことだけで右側のサングラスに近づかなければならないのだ。なぜ神はこれほどにまで試練を与えるのだろう。
右のパドルでサングラスをフワッとさせて、左のパドルを激烈に漕ぐ。そして、サングラスが深く沈みきらないうちに再び右のパドルでフワッとさせて、左のパドルで激烈に漕ぐ。これを繰り返した。サングラスに近づくために。
しかし、旋回するにつれて遠ざかっているように感じる。いや、確実に遠ざかっている。右のパドルが届きにくくなっている。なんてこった。
そうこうするうちに、右のパドルはサングラスに届かなくなってしまった。すぐそこに見えている沈み行くサングラスをただ見届けることしかできない。サングラスは無情にもゆっくりと透明度の低い湖の奥深くへ見えなくなっていった。

最後のサングラスの写真
そして、湖面に静寂が戻った。
放心状態の俺の脳裏に浮かんだのは、映画タイタニックの終盤でジャックが冷たい海にゆっくりと沈んで行くシーンだった。沈み行く愛するジャックをただ見送ることしかできなかったローズはこんな気持ちだったのか。あぁ、なんて切ないのだろう。とローズに共感したのだった。
その後、傷心のまま二人のマニアに一部始終を話した。すると二人のマニアは「あぁ、奉納ね。」みたいな軽い感じの反応である。どうやら、過去に様々な高価なGoodsを湖底に沈めているらしいが、その後、爆釣が訪れるという。
にわかに信じがたい話ではあるが、俺にも奉納の恩恵が訪れるのだろうか?

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