そんな今年を締めるため、萩の大島へ釣りを兼ね忘年会を開催しに行った。大島では、この時期ヒラマサが釣れるらしいので、釣り経験豊かな我々の忘年会に相応しく、ヒラマサを釣り上げ、その刺身を忘年会のメインディッシュとする。
マニアA、マニアB師匠と朝一の船に乗り、片道約25分の大島へ向う。午前中にヒラマサを釣って、昼から忘年会を開催する予定だ。
探索開始早々、島の南東部を海岸沿いに歩いていると、大型魚が海面で小魚の群を捕食する「ナブラ」に出会った。「ヒラマサじゃっ!」我々も素人ではない。見れば分かる。しかも、そのナブラは結構広範囲に渡っており、おこぼれを授かろうとカモメも海面近くに群れている。“これは、食い切れんほど釣れるな。”と刺身を確信しながら、ベストな場所を求め探索を続けた。
約1時間の探索でこの上ない場所を見つけた。その時点ではナブラはおきていなかったので、とりあえず、マニアAの淹れてくれたコーヒーを飲み、ひと息入れた。
コーヒーを飲み終え、ヒラマサ釣りを開始する。海に向かってメタルジグを遠投し、ヒラマサがガツンっと食い付く瞬間を想像しながら、リールを巻く。ナブラは起こっていないが、きっとまた回遊してくるはずだ。我々も素人ではないので、その位は読める。その時を待ちながら、ワクワク、ドキドキとしながら、何度も繰り返しメタルジグを投げる。
1時間程度、回遊を待ちながらメタルジグを投げ続けたが、中々回遊して来ない。
仕方ないので、予定より少々早いが忘年会を開始することにした。刺身はまだ無いが、素人ではない我々に焦りはない。後から釣れば良いだけであり、間違いなく刺身を食べられるのだから。何故なら我々は素人ではない。
まず、煮るつもりだった餃子をフライパンで焼き、ビールのプルタブを引き上げ、忘年会は始まった。その後は、モツ鍋、鶏団子、おでんと様々なメニューで酒も進む。
晴天の下、波打際の忘年会は最高だ!年の暮れとは思えない穏やかな天気で、アウトドアライフを愛する我々にはこの上ない忘年会である。
こんなロケーションでは、何を食べても美味い。マニアAも感動して俺に聞いてきた。
マニアA「この鶏団子美味っ!どこの?」
俺「ミスター・ビッグです。」
マニアB師匠も感激のあまり俺に聞いてきた。
マニアB師匠「このおでん美味っ!どこの?」
俺「ミスター・ビッグです。」
二人ともミスター・ビッグで買った事など、最初から知っている。こんなやり取りが成立するほど、素敵なロケーションなのだ。
帰りながら、我々は「今日の忘年会は島に行く意味あったんかねぇ?」「島に渡らんでも、どっかの砂浜でもよかったね。」等と身も蓋もないことを口々にしていた。
あぁ、分かっている。これが、我々が素人の域を出ない所以であることは。来年こそは、身のある一年になるよう、努力します。
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