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室積 Camp & Fishing


毎年恒例の室積海岸ブリフィッシング。例年、10月頃からがシーズンだが、今年は11月に入ってからの初釣行となった。毎度のことながら、前日入りし、焚火を囲みながら酒を飲み、翌朝からカヤックで漕ぎ出る予定である。

買い出し

夕方、マニアB師匠と光市内のコンビニで待ち合わせ、そのままスーパーへ買い出しに行った。いつものように、肉、おでん、餃子等の食料、そして酒を買う。
ところで、マニアB師匠は酒が弱い。しかし、最近発見した「氷と楽しむおいしいワイン」であれば、たくさん飲めて次の日に残らないと言う。そのワインは特定のドラッグストアでしか売っていないらしく、そのワインも調達しに行った。

夕日のコーヒータイム

太陽も傾き始めた頃、いつもの砂浜に到着すると、まず一番に、マニアB師匠がコーヒーを淹れてくれた。コーヒー好きのマニアB師匠は、この日、わざわざ新鮮な豆を仕入れて来ていて、ご自慢のアウトドア用コーヒーセットで、豆を挽き、ホーローのポットで湯を沸かし、そしてドリップする。
ドリップする際、新鮮な豆であればフィルターの上のコーヒーが、ふわっふわに膨れ上がるらしい。見るからにおいしそうだ。
海と夕日を砂浜から見ながら飲む、挽きたての新鮮なコーヒー。ここ最近、パターン化されていた室積のキャンプは、いつもと違う素敵な幕開けとなった。

室積海岸の異変

コーヒーカップを片手に、マニアB師匠と海を眺める。例年であればブリシーズン真っ只中。そしてこの時は土曜日の夕方、強かった風は穏やかになり天気も良く、しかも大潮で、絶好の釣り日和のはずである。
しかし、海面はとても静かで、魚の気配はない。それどころか、例年、多い時にはブリを狙う釣人が100人を超えるほど砂浜に並びルアーを投げていたが、この日は誰もいない。
我々は、「今年はブリが入って来てないんかねぇ。」「こりゃ、キャンプがメインやな。」等と話しながら、ついさっきまで燃え盛っていた翌日の釣りに対する情熱は、一気に冷めてしまっていた。

マジック・アワー

夕日も沈み徐々に薄暗くなり始めた。喧騒から離れた静かで穏やかな美しい景色を眺めながら、ゆったりと流れる時間の中、マニアB師匠とスモーク牛タンをつまみに、ビールを飲む。
マニアB師匠はそんな状況に酔ってしまったのだろうか、急に、夕日が沈んで暗くなるまでの時間帯を「マジック・アワー」と呼ぶのだとおしゃれな事を口走り始めた。これは撮影用語らしいが、流石、Instagramで最近構図等も気にし始めたマニアB師匠である。
そして「空の蒼色から夕焼けの茜色へのグラデーションはなんて素敵なんだ。」等と語らいながら、幸福感に満ちた時間を過ごすおっさん二人の姿は、誰にも見られたくはない。

BOSEスピーカー登場

やがてアッキーラが、そしてマニアAが遅れて集合してきた。これで全員集合である。
マニアAは、到着するや否や「スピーカーが要るね。」とBOSEのポータブルスピーカーを車から持ってきた。
夜は流石に冷えるため、砂浜沿いの擁壁と、Jeep Wrangler、ランクル80、ランクル100で四方を囲み、その中で焚火をしながら暖をとる。マニアAのスピーカーからは洋楽のロックが心地よく流れ、肉を焼きながら改めて宴会を始めた。
Apple好きのマニアAは、昨日発売日だったiPhone Xを既に手にしていた。BOSEのスピーカーにはこのiPhone Xが無線で接続されていて、iPhone Xに入っているマニアAのミュージック・ライブラリから音楽が流れている。

ミュージック・ライブラリ爆発

ひとしきり談笑した頃、マニアAがiPhone Xを弄り始めたかと思うと、突然、演歌を流し始めた。自称“染まりやすい”マニアB師匠は「えぇねぇぇ~~。」と悦に入る。一方、演歌にはまるで興味のない俺だが、何故か心に響く。そこで初めてBOSEのスピーカーの音の良さ、そして暖をとるために四方を囲った空間が程よく音を反響させる最高の音響空間となっていたことに気付かされた。
ところで、マニアAは、アイルランドのロックバンドU2が大好きであり、過去に音楽の話をする時には決まって洋楽の話をしていたはずだが、坂本冬美、八代亜紀等の演歌が次々と流れていく。一体この人の触手はどうなっているのだろうか?
その後は、BOØWY、杉山清貴、PRINCESS PRINCESS、薬師丸ひろ子、徳永英明等々、80年代を中心とした邦楽がイントロドン形式で流れる。そしてそのイントロドン形式はエスカレートして行くが、ナンセンスにもライブバージョンの曲ばかりを流すので、観客の歓声から始まり特殊なイントロが流れるため、全く分からない。
続いてリクエスト形式に変わり、皆、好き好きに懐かしの曲をリクエストするが、何をリクエストしてもマニアAのライブラリは裏切らず、必ず応じてくれる。流石に無いだろうと俺が中学1年の時にカセットテープで聞いていたLOOKの「シャイニン・オン 君が哀しい」を意地悪のつもりでリクエストしたら、それにもサクッと応じてくれた。
アッキーラがX Japanを聞きたいと言えば、もちろんそれも流れてくる。曲は「紅」で、翌日に残らない「氷と楽しむおいしいワイン」をグビグビと飲んだマニアB師匠は、テンションが上がり、激しくヘッドバンキングをする。
リクエストは洋楽部門に移行し、The Beatles、Michael Jackson、Madonna、Stevie Wonder、Kenny Loggins、Cyndi Lauper、Pet Shop Boys、a-ha、James Brown等々、これまた懐かしの青春時代を思い起こさせるリクエストに、何でも応じてくれた。
その後はジャズを流してきたが、ジャズはサッパリ分からない。「ジャズで分かるのはルパン三世くらいだ。」と言うと、これにも応じてくれる。
聞きたいと思う曲が必ず流れ、その懐かしさと音響の良さも手伝って、刺激的で最高に楽しい時間を過ごすことができた。
なお、ここで紹介したアーティスト名は俺が辛うじて記憶している一部にしか過ぎない。それ以上にマニアAのiPhone Xには、途轍もなく幅広いジャンルや国の音楽が入っており、その曲数は一万から先は分からないと言う。俺は一貫して洋楽のハードロックやヘヴィメタルばかり聞いており、手元には約4千曲入れてあるが、それでも我ながら多くて聞ききれないと感じていた。しかしマニアAのiPhone Xには、少なくともその三倍を超える曲数が入っていると思われる。まさに節操がないとはこのことである。
(節操がないとは)
一貫した行動基準を持たない、あるいは基準を貫こうとする意志が薄弱であるさま、貞実でないさま
だが、敢えて良く言えば、何でも受け入れる許容の広さが成せる業であるが、残念ながら、何故か彼の日頃の行動から許容の広さを感じ取ることはできない。
ここ最近、パターン化されていた室積のキャンプは、マニアAのミュージック・ライブラリとBOSEのスピーカーという小道具が、全く違う楽しみを演出してくれ、大満足のままに宴会を終えた。
アッキーラは生まれたばかりの子どもが待つ家へ帰り、両マニアと俺は車に潜り込んで眠りに着いた。

目的の再確認

翌朝、目が覚めると既に明るくなっていた。車の外へ出ると、マニアB師匠がへたり込んでいる。次の日に残らないはずの「氷と楽しむおいしいワイン」だったにも関わらず、次の日に残っているようだ。本人は、ヘッドバンキングのせいだと言い張っていたが・・・。
砂浜にテーブルとイスを出し、マニアB師匠の淹れてくれた美味しいコーヒーで朝食を食べる。日はすっかり昇り、ポカポカ陽気で気持ち良い。静かな休日の朝だ。
この日は釣りをする予定だが、すっかりリラックスしてしまい、誰も動き出そうとしない。

マニアB師匠「今日、どうする?」
マニアA「はっ?キャンプしに来たんじゃないん?もう(車のルーフに積んだ)カヤック降ろす気無かったけど。」
俺「そうっすねぇ。ブリも入って来てなさそうやし。」

そして、一応、海を眺めてみた。暖かい朝日が穏やかな海面のさざ波にキラキラと反射して、平和に満ちている。昨夜からのキャンプで満足もしているし、もう気持ちが戦闘モードには切り替わらない。
しかし、マニアB師匠が沖で跳ねる魚を発見した。指し示す海面を凝視していると、時折、魚が跳ねている。ターゲットの大型のブリでは無さそうだが、何かがいる!
折角準備して室積まで来たのだから、とりあえず出航することにした。

釣果

魚はいるが、魚影は薄い。小さなナブラも発生するが、数秒で消えてしまう。ナブラにルアーを投げてみても、何の反応もない。
しかし、そんな中、マニアAとマニアB師匠はヤズを一本ずつ釣り上げた。
ヤズの腹を割ってみると、4cm程度のイワシが出てきた。例年入って来ているイワシの半分かそれ以下のサイズである。魚群探知機の情報から、そのイワシの量も少なそうであった。
全国的に黒潮の蛇行で日本沿岸に魚が寄ってこない等の話も聞こえてきているが、今年、室積でブリに出会う事は出来るのだろうか?


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