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萩往還踏破!

萩往還を歩く事にした。
萩市から防府市の三田尻港まで延長約53km。時折小雨の降る天気の中、起点とされる萩市内の「札場跡」を7時に出発した。
一緒に歩くのは、同級生のゴッツ、杉、シンさん、それとシンさんの子供。シンさんの子供はまだ幼稚園児だ。
見慣れた萩の街並みを通り過ぎ、旧有料道路料金所付近から、萩往還らしい風情ある古道の姿を見る事が出来る。
しかしまだ出発したばかり、三田尻は遥か彼方である。頑張らなくては!
明木まで行くと、シンさんは幼稚園児連れなので、ここから起点へと引き返して行った。往復約15km。幼稚園児はオモチャを買って貰うために、文句一つ言わず頑張っていた。オモチャのためとは言え、自分で“頑張る!”と志しを立て貫き通そうとしている立派な子供なのである。当にこの萩往還は、その昔、志士達がその志しを具現するための手段として歩いて移動していたのだ。我々も“三田尻まで歩く”と立志したからには、貫き通すまで。
明木から一升谷を上って行く。長いが緩やかな上り坂が続く、渓流沿いの気持ちのよい道だ。もう11月中旬、紅葉は終わってしまっているが、所々でその名残りを感じることは出来る。この一升谷の名前の由来は、上る間に豆を食べてると一升食べてしまうほど長い、と言うことらしく、萩往還の難所の一つなのだろう。
一升谷の最後の辺りには、萩往還を象徴する情緒ある石畳が続く。ポスターなどにもよく使われるスポットだ。しかし、残念ながら今日は雨で、現代の靴の裏はこの石畳で滑ってしまい、非常に歩きにくい。
一升谷を抜け、時折降るやや強めの雨にあたりながら、黙々と歩く。こんな天気だからか、我々の他に萩往還を歩く人はほぼ居ない。佐々並付近で昼時を迎え、萩往還に所々設置されている休憩所で昼食をとる事にした。
昼飯の準備をしていると、杉がおかしなことを口走り始める。“人生における感謝の気持ちの大切さ”についてだ。
今まで、その事から最も遠い人生を歩んで来た杉が、今更何を言っているのだろうと、ゴッツと怪訝な顔でお互いを見合わせた。
何かの悪い宗教にでも騙されているのではなかろうか?それともよっぽど辛い事があったのだろうか?と心配になる。きっと辛い事があったに違いない。杉は言い続けた。「感謝の気持ちを忘れずに、前向きに生きなければいけない。」と。相当に辛い出来事だったのだろう。
昼飯を終え、再び歩き始める。
歩き始めると、足に痛みを感じた。きっと“まめ”が出来ているのだろう。昼の休憩前から気にはなっていたが、休憩を終えて再び歩き始めると、激痛に変わっている。痛みを感じる部分は、左右合わせて三カ所。だが、足が痛い程度の事で、自らの志しを曲げる訳には行かない。三田尻を目指すのみだ!
痛みを堪えて歩き続けていると、徐々に麻痺してきて、思いの外苦痛ではなくなってきた。しかし、何とヤワな足だろう!日頃、ほとんど歩かず、走らずだと、こうなってしまうのだ。
しばらく歩くと、山口市との境に着いた。当時の長門国と周防国との境だ。この時点で、時刻は16時。今の季節では、もう一時間で暗くなり始める。先を急ごう!

山口市に入ると、市街へ向け、急な下り坂が続く。この下り坂が、足の痛みに響いてくる。麻痺していた痛みだったが、激痛に変わって来た。加えて、辺りも暗くなり始めた。
この段階で、萩往還はまだ約半分残っている。心が折れ始めた。だが、簡単に志しを曲げる訳には行かない!でも、痛いし暗い。いや・・・。
瑠璃光寺をゴールにした。

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