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三ツヶ峰 登山

三ツヶ峰へ

菅原さんからの誘いで、初心者船山と3人で三ツヶ峰へ向かった。
三ツヶ峰は、山口県山口市と島根県吉賀町の県境にピークがあり、標高は約970m。山口市側からの登山口の標高が約530mなので、実質の標高差は約440mである。
登山ルートは、三ツヶ峰の西側の谷を登っていくルートだ。
朝8:30頃、登山口近くの道路脇に車を停め、早速登山を開始した。

思いの外険しいルート

三ツヶ峰の東側は、よく渓流釣りへ行くエリアであり、そこへ向かう時にこの登山口も幾度となく素通りしている。
その際、この県境付近には、登山者が停めているだろう車をよく見掛けていたので、周囲には一般的な登りやすい山があるのだろうと思い込んでいた。
しかし、三ツヶ峰の登山道は、斜面が急で土が露出し滑りやすかったり、急な斜面のトラバースで足元の道は靴幅ほどしかなかったりと、とても快適とは言えない登山道である。

良い天気

登山道は歩きにくいが、天気は最高に良い。
快晴で、11月の終わりとは思えないほど暖かく、風も無い。明日からは12月ではあるが、穏やかな秋晴れだ。
険しい登山道を登っていると、体温は上がり、半袖がちょうどよい。

ヒノキ林

このエリアでは、県境を跨ぎ、山口県側はスギ、ヒノキの針葉樹林で、島根県側は照葉樹林である。
照葉樹林では落ち葉が見た目にも賑やかで、堆積した腐葉土が栄養となり、虫も住みやすい環境であって、そこを流れる川には、それをエサにするヤマメやイワナの類も棲み付くらしい。
一方、針葉樹林は常緑樹で、暗く、地面の土がむき出しで、栄養が堆積せず、保水力も無いため、土砂災害の一要因にもなるらしい。
そういった意味で、県境を越え島根県側へ行くと、渓流はいかにも魚が釣れそうな渓相になるが、山口県側の渓流では、見た目に釣りをしたいと思わない。

山頂で乾杯

最後のヒノキ林の斜面を抜け山頂に出ると、北側に一気に視界が開け、徳佐盆地と蒼い空を見渡せる。
爽快感をそのままに、早速、冷えたノンアルコールビールで乾杯し、暫し静かに広い眺望を楽しむ。

菅原さんプロデュースの昼食

この日の昼食は、菅原さんがご馳走してくれるということで、食材も調理器具も準備してくれた。
まずは、鉄板でウィンナーを焼いてくれる。これが、ビールのつまみに最高だ。
山頂に鉄板をもって上がるという発想は無かったが、複数人数ならそういう選択肢もある。
続いて、焼きそばを焼いてくれたが、焼きそばは鉄板に限る。鉄板で麺が多少焦げた焼きそばこそが極上である。

発達した登山用品

そんな中、会話は登山用品に及んだ。
近年の登山用品は、高い機能性のままにコンパクトさや軽さを追求した、まさに快適な登山のための道具として開発されている。
しかし、調理を前提とすれば、一昔前は、日用品を山へ持って登ることを基本としていたのだろう。カセットコンロや鉄板、鍋等、大きく重くても、山頂を楽しむためにはそれを持って行かざるを得ない。
高機能な登山用品に浮かれている我々だが、その道具を頼ることにより、たくましさを失っているのかもしれない。

県境沿いの下山ルート

山頂を十分に楽しみ、下山する。
下山は、尾根を県境沿いに下って行く。
こちら側のルートも、尾根沿いとは言え急峻で、落ち葉に隠れた木の根を踏むと、滑って転倒してしまいそうになる。
やがて、県道に降り立ち、アスファルトの道を車を停めた所まで歩いて戻る。
今年は暖冬らしいが、山には、まだ秋の様相が残っていた。






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