新たな釣果情報

先日、防府市富海でブリが釣れているという情報に飛び付き、富海で出航したが、ブリには出会えなかった。
今回は、防府市の西泊付近でのブリの釣果情報が舞い込んできた。
魚が釣れる、釣れないは、基本的に魚がそこに居るか、居ないかである。
釣果情報を聞いてから、のんびりとその週末に行ったのでは、もう遅く、そこに魚が居ない可能性が大きいことは理解している。
しかし、同じ釣りに出るなら、何かの情報にすがり付いて、なるべく釣果を上げたいと思う気持ちも間違ってはいないはずだ。
釣りには、前向きな気持ちが大切である。

残念な報告

この日、時間的に予定が合わなかったアッキーラが、朝、同じ場所から出航していて、その報告内容は、海は静かで釣果は無かったとのこと。
しかし、きっと、午後からはブリが回遊してきて、爆釣になるはずだ。
根拠は何もないが、そういった前向きな気持ちが必要なのだ。

中浦から出航

この日は、マニアAとマニアZn師匠と昼頃に現地集合し、ブリが釣れたという西泊にほど近い中浦から出航した。
とりあえず、西泊方向に向かい、中浦と西泊の中間に位置する岬の突端付近を釣り場とした。

富海の再来

岬の先端部のその先は、魚群探知機で確認すると海面下にも岬が延伸しており、その起伏が海底に変化をもたらしている。
こういった場所に小魚が集まり、それを求めてブリが回遊して来る。
全ての要素は、良い方向にしか考えることが出来ず、気持ち的には釣れないはずがない状態だ。
意気揚々と、次の瞬間に魚が食いついてくると信じ釣竿を振るが、残念ながら時間だけが経過して行く。
釣れない時間の経過は、根拠のない熱い気持ちを冷ましていく。
今日も海は静かだ。

夕まずめ

気持ちも冷めて、カヤックの上でボーっと海を眺めながらのんびりと過ごす。
もうすぐ、夕方だ。
最近の釣果情報は、基本的に朝夕の時間帯である。その情報にすがり付き、きっと今からブリが回遊してくるはずだと思い返し、少しだけ前向きな気持ちを回復させる。
そう考えると竿を振る元気くらいは出てきたが、心のどこかに”もう、どうせ釣れないだろう”という気持ちも残っており、テンションは上がらないままだ。
岬の延長線上の海底起伏に沿ってジグを落としていると、突然、ドカンっと暴力的な当たりがあり、竿は大きく曲がり、リールは逆回転して糸が出ていった。
「よっしゃーっ！キターっ！」と急激にテンションが上がり、喜びに満ち溢れる。
が、時間にして3～4秒くらいだろうか。その時、スッと竿の重みが消えた。
針が外れたのだ。
急激にテンションは下がり、ため息をついた後、静かな海面を見つめる。

ワンチャンス

それ以降、当たりが来ることはなかった。
マニアZn師匠も、同じ頃に全く同じ状況に遭遇していた。
マニアAも、目の前で一度だけ小さなナブラが発生したらしいのだが、釣れなかったようだ。
それぞれが、最初で最後のワンチャンスをモノに出来なかったのだ。
もう、二度と前向きな気持ちにはなれないかもしれない。

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