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バックカントリー(埋もれ地獄)


今回は、山田っさんとマニアBとバックカントリーへ。
最近、寒波が入り込んでいたので、積雪量も増えている。積雪後はふかふかで気持ちの良い雪だが、その反面、滑走時に斜度が小さいとボードが雪に埋もれてしまい、快適には滑れない。
現地に到着し、早速登山を開始した。
山田っさんは、山が大好きで体力もあるので一足先に登り始め、2本目で我々と山頂で合流する。あっと言う間に小さくなって行く山田っさんの背中を見送りながら、マニアBとゆっくり登り始める。
さて、雪の状況はというと、ふかふかだが昨日から急に気温が上がったせいで少し溶け、重たいふかふかだ。斜度の小さい所では、埋まってしまうかもしれない。
中腹でハイテンションで滑走する山田っさんを横目に、マニアBと山頂を目指す。そして、何と前回より5分早く山頂に到着した!早い人の倍位かかっているが・・・。
山頂から麓方向を見ながら、滑走コースを話し合う。山田っさんが「こっちの方を滑ってみようか。」と言う。見てみると、誰も滑っていない気持ちの良さそうな斜面が広がっている。「いいっすねぇ!」と言って、はやる気持ちのままに滑り出した。
こちら側の斜面は初体験だ。見える範囲は良いが見えないエリアがどうなっているかは、さっぱり分からない。しばらくは快適な滑走を楽しめたが、それも途中までだった。地形が複雑で斜度の無い「埋もれ地獄」が待っていたのだ!
俺とマニアBは、突然の段差でコケてしまった。ふかふかの雪でコケてしまうと、まずその勢いで埋まってしまう。スノーボードは両足が固定され自由に身体を動かすことはできないので、身体を起こせても、そのまま立ち上がることはできない。そして立ち上がろうと手をつくと、その手が埋まってしまい、これまた立ち上がることはできない。とりあえず、座った体勢のまま埋まっているボードを引き上げるが、若干重い雪がボード全面を埋めてしまっているので、とても体力を消耗してしまう。
何とかボードを引き上げても、まだ半身埋もれたまま座った体勢である。次にここからどうにか立ち上がる方法を考える。しかし、どんなに考えてもこの状態から簡単に立ち上がる名案など浮かんでこない。苦肉の策として、ボードを足から外すことも考えてみるが、そうすると2mの雪にどこまで埋もれてしまうかも分からない。ましてや今の体勢でボードを外すことは困難を極める。
止むを得ず、うつ伏せになってみたり、仰向けになってみたりともがき続けてみるが、体力を消耗するだけで状況は何も変わらない。体力の消耗は著しく、肩で息をするほどだ。休憩して体力を回復させ、もがき、また休憩を繰り返す。
そうしていると、休憩の時間が徐々に長くなり、雪による体温の低下を感じ、『もしかすると、俺はここから抜け出せず死んでしまうのでは?』と不安が脳裏をよぎり、一刻も早くこの状況から抜け出したいと、体力の消耗も忘れもがき続けるのだ。
そう、これが「埋もれ地獄」だ。この状況から遭難事故に繋がることもあるらしい。確かに、万が一、埋もれ地獄中に天気が急変し、現在位置も分からなくなり疲れ果てて体温も低下してしまえば、そこで終わりだろう。
そうこうし、時間にすると10分程度かもっと長かったか、俺もマニアBも何とか埋もれ地獄から抜け出した。どうやって抜け出したか具体的に説明はできない。何故ならもがきにもがいた記憶しかないからだ。
脱出後には樹林帯が待っていた。体力のある山田っさんはまた一つ尾根を越え、樹林帯を避け滑走を楽しみながら下山したが、俺とマニアBはもう林間を滑る体力など残っていなかったので、歩いて下山した。「次回は違うコースにしましょうね。」と言いながら。


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