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バックカントリー 大山


山田っさんと、中国地方最高峰の大山へバックカントリーしに行って来た。大山へは何度か登ったことはあるが、冬の大山は初めてである。
登山口から、山頂までの標高差は約1,000m。いつも行っている深入山は標高差約400mなので、その倍以上だ。深入山でいつもヘロヘロになってしまう程度の体力で大山を攻めることに不安もあるが、それ以上に不安な事がある。
それは、斜面が急なことだ。実は山田っさんとは、以前、夏の大山に登った事がある。その時、山頂付近で、「バックカントリーの時はこの辺りから滑り降りるんよ。」と、急な崖を指差していたのだ。あそこを滑ることになるのだろうか?
何はともあれ、山頂を目指す。滑走時に足がヘロヘロにならないよう、ゆっくり、ゆっくりと。予想に反し冬の大山は登山客が多く、そのおかげで登山道は踏み固められ、非常に登りやすい。前半はスノボブーツのまま登ることが出来た。
大山登山は、後半から急に標高が高くなり始める。この辺りからは斜度がきつくなるので、靴に滑り止めが無いと危険だ。アイゼンが最適だが、持っていないのでスノーシューを装着する。
この辺りから『ヤベェなぁ。』と感じ始めた。斜度がきついだけでなく、場所によっては雪面の数センチ下はアイスバーンである。
急斜面のアイスバーンは、一旦滑り始めると止まらない。その先に岩や崖があると大事故に繋がる。今からの滑走エリアは未知なる世界だ。技術不足により転けてしまうと、そのまま・・・。大丈夫だろうか。
そんな事を考えながら、一歩一歩ゆっくり登り続けていると、6合目付近にボーダーやスキーヤーが溜まっていた。どうやら、ここから滑走しようとしているようだ。6合目付近といっても、標高は1,600m程度なので、山頂までの標高差は200mもないくらいだ。
ここから山頂の間は緩やかな傾斜で、登るのもそれほど辛くないが、大山のバックカントリーは6合目付近からの滑走がメインらしい。「どうする?」と山田っさんが聞いてきたが、標高が上がるにつれアイスバーンっぽくなっているし、無駄な体力を消耗している余裕もないので、「行っちゃいましょう!」と。そして、登山モードから滑走モードへと準備を整えた。
その頃から、だんだんと山頂付近を覆っていたガスが降りてきて、視界を奪っていた。このまま滑走すると危険だし、それに面白くない。いつでも出発できるようスタンバイし、ガスが引くのを待つ。
しかし、滑走開始ポイントは突然“崖”だ。今までこんな急斜面はゲレンデでもバックカントリーでも見たことがない。身仕度は整っているものの、心の準備は全く出来ていない。
『俺は無謀な事をしようとしているのか?いや、誰でも“初めて”の事はある。チャレンジしなければ前へは進めない。しかし自分の技術力と比較してのリスクの大小は勘案すべきであって・・・。』等と心の準備を進めていると、不意に視界が良くなり、山田っさんが「行くよ〜。」と出発した。あまりに急であったが、気付くと止むを得ず崖に飛び込んでいた。
そこからは、滑走したり、転けてぶっ飛んだり回転したり、とても楽しく、アッと言う間に麓まで降りていった。
そして『次回はもっと上手にこの斜面を滑りたい』という気持ちが湧き上がってきた。

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