今年も早いもので、もう年の暮れだ。
あまりにもあっと言うまで、この一年、いったい何をしていたのだろうと思うが、フライ・フィッシング、カヤック・フィッシングをはじめ、自転車での出雲國神仏霊場巡り、隠岐の旅、沖縄の旅、登山など、盛り沢山だった。思い起こせば、とても楽しく、充実した一年だった。

しかし、それらの多くを共に体感しているメンバーでの忘年会がなければ、この一年も締まらない。今年は島地川ダムの湖畔へ向かった。
目的のポイントは先客がいたため、上流のキャンプ場にタープを張った。冷たい雨が降り、風通しの良いキャンプ場には、渓流沿いの冷たい風が吹きぬける。何を好んでこのような環境の中、忘年会を催しているのかと思いもするが、やはりこうでありたい。
全員運転があるので、アルコールは飲めないが、コメを炊き、熱々に煮込んだおでんや、香ばしく焼いた山賊焼きを食べる。ノンアルコールビールも調達しているが、寒さのため、あまり進まない。

食べ終わると、焚火を囲み、うだうだと時間を過ごす。
キャンプ場を吹き抜ける冷たい風は、時折突風となり、折角焚火で温めた体を一気に冷やす。おのずと話題の中心は「防寒対策」であった。一般的には、寒い中、どうしたら寒くないかを話し合っていることを滑稽に感じるかもしれないが、我々にはそんな感情は一切ない。しかし、哀れに思わないでほしい。なぜならそれで楽しいのだから。
こうしてまた一年が終わる。