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Wild Life 忘年会 2018

山口市内のキャンプ地を探す

今年の忘年会には、マニアAが仕事で忙しく参加できない可能性があった。
そこへの配慮から、マニアZn師匠は、マニアAの仕事が終わって参加しやすいよう、山口市内の居酒屋で開催しようと提案した。居酒屋での開催はWild Lifeらしくはないが、そこに拘るより、みんなが参加できる事が最優先される。しかし、前日になって、マニアZn師匠が「やっぱり、居酒屋開催はやはり我々らしくない。」と言いだした。それも一理ある。確かに山口市中心部でキャンプのできる場所を真剣に探す努力はしていなかった。
よって、良い場所はないかと模索し始めたが、これが中々思い当たらない。総じて、田舎であればあるほど自由に利用できる場所が存在する傾向にはあるが、山口市の中心部の候補地は中途半端に管理され、焚火を躊躇してしまう場所ばかりである。
皆で苦心しながら知恵を絞る中、マニアZn師匠が最適なポイントを割り出した。“そういえば、そこがあった!”と目からウロコのポイントだった。

予定外の雪中キャンプ

前夜に山間部では積雪があったが、今回のキャンプ地は標高100m程度なので雪など無いだろうと思っていた。
しかし、夕方、現地に行くと一面の積雪である。しかし、何のデメリットでもない。雪の中でキャンプができる喜びの方が勝っている。
テントを設営し、忘年会の準備を整えていると、雪がちらちらと降り始めてきた。急遽、屋根も設営し、ちらつく雪を眺めながらの風情ある、Wild Lifeらしい忘年会が始まった。

参加者は、マニアZn師匠とアッキーラと俺の3人。マニアAは、来れるかどうか分からない。
3人でビールで乾杯する。暖かいキムチ鍋が冷えた体を温めてくれる。
今回、アッキーラが家に大量にストックされていたエビを持って来て焼いてくれた。焼いて塩を振っただけだが、これが美味い。エビの皮を剥くことが面倒くさかったので皮ごと食べたが、この皮が香ばしくて癖になってしまった。
どうやらアッキーラの家にはエビが大量に余る構図があるらしいのだが、いつでも大歓迎で在庫処分を請け負うぞ。
豚肉のキムチ鍋をひとしきり食べると、マニアZn師匠が牡蠣を鍋に投入した。マニアZn師匠は、9月の深入山で、加齢による亜鉛不足を補うため、以降のキャンプでは牡蠣づくしになることを宣言していたが、冗談ではなかったようだ。

マニアA登場

しばらくすると、唐突に、マニアAが登場した。まだ仕事の途中で、この後も仕事に戻らなければならないようだ。
だが、一時的とはいえ、これで全員集合である。
今年は、フライ・フィッシングも、カヤック・フィッシングも、数えるほどしか行かなかった。一瞬とは言え、一年ぶり、2018年の最初で最後の全員集合である。貴重な時間だ。
マニアAは、アッキーラのエビとマニアZn師匠の作った奇跡的に美味い白菜サラダを食べ、職場へと戻ってしまったが、改めて、趣味を通じて仲間が集えることの有難さを感じた一時だった。

宇宙の不思議

広々として静寂に包まれた銀世界が焚火の炎にぼんやり照らされ、空には、時折、雪がちらつき、時折、透き通った星空が覗く。
マニアZn師匠は、ワインを飲みながら星空を見上げ、UFOは存在すると思うと言う。
俺も幽霊は否定するが、UFOは否定しない。夜空に見える星は、月や金星等を除けば恒星であり、宇宙には無数に存在している。それらの恒星には惑星が幾つかあったり、無かったりするだろうが、その惑星の環境が良ければ生命が存在する可能性は否定できず、地球より遥か昔にその生命が誕生していれば、人類より高度な文明が発生している可能性も否定できない。もし、そのような生命及び文明があるとすれば、地球に飛来する可能性を完全に否定することは難しいのではないだろうか。
ただし、グレイに代表されるような一般的に表現される宇宙人の姿は、頭、両手、両足があり、目、鼻、口があるというように、基本構造が人間と同じであるが、もし、本当に宇宙人が存在するとすれば、全く別の環境で、別の進化を遂げており、我々の想像の及ばない姿をしていると思う。
といった理論的な話をしてみたが、どうやらマニアZn師匠にはそんな理論はどうでもよかった。テレビで流れる、きっと全てがCGや合成であろう映像を見て、「あれって、本当なんかねぇ。」と小中学生と同じレベルで単純にロマンを感じていたようだった。
どうやらこの人の心には、真っ黒な欲にまみれた面もあれば、この日の星空のように透き通った面もごく一部はあるようだ。

雪中テント泊

十分に酒を飲むと、皆、雪の上に張ったテントに潜り込んだ。
寝袋に入り、目を瞑り、流石に気温も低く寒くて眠れないのではないかと心配していると、速攻でアッキーラのテントからいびきが聞こえてきた。“早ぇっ!”と思ってからほんの1~2分後、今度はマニアZn師匠のテントからいびきが聞こえてきた。“嘘やろっ!何てこの人たちは寝入るのが早いのだ!”と感心した。

朝の出来事

起きると、空は蒼く晴れ、朝日を浴びた雪面が太陽光を強く反射している。とても清々しい朝だ。
朝一番で、マニアZn師匠が「昨日、テント入ってすぐにいびきが聞こえたから、びっくりした!」と言った。
マニアZn師匠には、アッキーラのいびきか、俺のいびきかは分からなかったようであるが、何れにしろ、それから間髪入れずにいびきをかいていた人の発言とは思えず、思わずツッコミを入れてしまった。

恒例のMEGA朝食

朝食は、マニアZn師匠自慢のTHE NORTH FACE STANDARDの飯盒で米を炊き、昨夜の余りのウィンナーを茹で、ウィンナーカレーを食べる。
今まで、朝からヘビィーなものは食べたくないと思い込んでいたが、実際、調理を始めると、視覚、嗅覚から食欲を駆り立てられることに8月の川尻岬でのキャンプで気付いた。
それ以来、キャンプでは、ハイボリュームな朝食を食べる文化が根付いたが、これは2018年の成果の一つである。

一年の終わり

朝食後、焚火を囲んでコーヒーを飲みながら、緩やかな時間を楽しんだ。
毎年思うが、一年の経過はあっという間である。アウトドアでは四季それぞれに楽しいことが待っている。一瞬一瞬を大切に楽しんでいかなければならない。
薪が全て燃え尽きると、後ろ髪を引かれる思いで2018年の活動を閉じた。



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