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Cool北海道 #4/7


知床五湖立入認定

この日は、知床五湖をトレッキングする。知床五湖は、知床半島の観光として気軽に立ち入ることのできる最も奥地となる。
トレッキングには二コースあり、短いコースは、ヒグマが立ち入ることのできない厳重な高床式の遊歩道があり、誰でも簡単に楽しむことができる。
我々が選んだのは、もう一つの長いコースで、こちらはヒグマと遭遇するリスクもあるが、五湖の全てを回遊できる。しかし、このコースは、事前に自然公園法に基づく知床国立公園知床五湖利用調整地区への立ち入りを申請し、レクチャーを受け、認定されなければならない。実際にやることは、申し込み用紙を記入し500円/人支払い、ヒグマの対応等についてレクチャーを受ければ、立ち入り認定証の交付を受けることができる。時間はそうかからない。

ヒグマの恐怖は皆無

ヒグマに出会わないためどうするか、あるいは出会ったらどうするか等のレクチャーを受けていると、まさにヒグマの生息地に足を踏みいれようとしている実感が込み上げてきて、背筋が若干Coolになってくる。
レクチャーが終わり、いよいよ知床五湖回遊の遊歩道を進んで行く。
しかし、レクチャーを受けていた大勢が一気に遊歩道に流れ込み、その光景は何の緊張感もない観光地でしかなかった。ヒグマは元々臆病な動物であるらしいから、これだけ人間がいれば近付いても来ないだろう。

知床五湖

人間の手が殆ど入っていない原生林の中を歩いて行く。途中、ガイド付きツアー団体のガイドが木の上を見上げながら「あれはヒグマの爪痕です。」とアナウンスしている。
五湖、四湖と逆順で巡って行く。針葉樹に囲まれた静かな湖は、心を和ませてくれる。鏡面のような湖面には知床半島の山々が写っていて、ずっと眺めていても飽きない。出来れば湖畔にテントを張って、椅子に腰掛け、湖面を眺めながらゆっくりとコーヒーでも飲むことができればCoolだと思う。
ヒグマに対する恐怖を心底に持っていれば、これほど落ち着いて堪能はできなかったかもしれない。自然と触れ合う時には、なるべく人がいない場所を好む俺だが、この時ばかりは観光地的な雰囲気に感謝である。

羅臼岳

知床五湖を後にし、知床半島を北から南へ横切るように羅臼町へ抜ける。途中、羅臼峠では眼前に迫ってくる勢いの羅臼岳を望むことができた。
羅臼岳では、夏でも雪があったり、高確率でヒグマに遭遇したりするらしいが、登山道も二本あるようだ。
残念ながら今回は、登山用品を持ってきていないので登れないが、いつの日か登ることができれば最高にCoolだ!と自分の将来を展望しつつ、知床半島を後にした。

鶴の居る村

その後、牧場などを観光して、この日の宿泊地である阿寒郡鶴居村へ向かった。
そしてちょうど鶴居村に入るころ、道路を歩いて渡る二羽の丹頂鶴が居た。丹頂鶴自体、もしかすると初めて見るのではないかと思うが、その初めてが道路を歩いて渡る姿であることもあって、少しあたふたしてしまった。
興奮して写真を撮っている時、ふと左側の民家を見ると、庭先に写真を撮っている俺を見ているエゾシカが居た。またあたふたしながらエゾシカの写真を撮っていると、今度は後方からキツネが我々を見ていることに気付いた。
ここに来るまで、野生動物は殆ど見かけなかったが、ここは野生動物だらけだ。鶴居村だが、居るのは鶴だけではないCoolな村だ。

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