鬼ちゃんとの出会い
一年以上前になるが、同級生のゴッツから鬼ちゃんを紹介された。彼は、カヤックフィッシングに興味を持ち、ネット検索でこのWild Lifeを見て、ゴッツを頼り、俺の前に現れた。
その時点では、まだカヤックを所持していなかったが、今では、カヤックで何度か出航もしているとのこと。
ただ、彼のカヤックには魚探が搭載されていない。
もちろん魚探なしでも釣りは楽しめるが、広大な海では、魚探によって海底地形や魚の存在を確認できるメリットは非常に大きく、釣果に大きな影響を与えるといっても過言ではない。
鬼ちゃんとの初釣行
鬼ちゃんは、現状、仕事の性格上不定休であり、自分の意志で休む日を決めることが出来ない。そんな鬼ちゃんが、先日、俺の所に訪ねて来て、平日に確保できた休みの日に出航すると言う。俺の仕事も立て込んではいたが、折角の鬼ちゃんの誘いでもあるし、俺の都合で鬼ちゃんの休みを決めることも出来ないので、思い切って仕事を休んでみた。
約束の時間に現地に到着すると、鬼ちゃんは、既に準備を整えていた。
早速、二人で海へ出る。
鬼ちゃんも俺も、今シーズン初出航である。カヤックで海に浮かぶのは久しぶりだが、やはり気持ちの良いものである。
生体魚探
この日の俺の努めは、俺のホームフィールドを鬼ちゃんにガイドし、バンバン釣らせ、未だ経験の浅い鬼ちゃんに、真の楽しさを感じてもらう事だ。俺は、漁礁や海底地形の変化する位置、ポイントによって釣れる魚の種類などを知っている。それに何といっても魚探がある。
まずは、漁礁のあるポイントへ向かう。すると、魚探にはベイト(大型魚のエサとなる小魚)の群れが頻繁に映り、爆釣への期待値が上がる。鬼ちゃんにもそのことを伝えた。
すると、鬼ちゃんは、その魚影の濃さをビンビンに感じると言う。
驚きの余り二度見してしまった。
人間には、そもそも魚群探知能力が備わっているのだろうか?我々は、今まで電子機械としての魚群探知機に頼りきりであったが、人間が五感を研ぎ澄ませたとき、何かを感ずることが出来るのだろうか?それとも、鬼ちゃんはセンシティブな第六感を持ち合わせているのだろうか?
ターゲット不在
この日は、ベイトの魚影は濃く、トビウオが水面を飛ぶ姿も目撃するが、ターゲットとしている大型の魚に出会えない。やはり鬼ちゃんには、引きの強い青物を釣らせたいのだが、このフィールドでは8割以上の確率で目撃できるナブラも発生しない。そんな中で、スズキの群れを発見した。
急いで鬼ちゃんを呼び寄せ、ポイントを教えるが、スズキの群れも移動するし、カヤック自体も潮流や風で移動する。中々鬼ちゃんのジグがスズキの群れの位置に合致しない。
魚探を備える俺は、群れを確認し直ぐにジグを落とせば、フォール中に喰い付いてくる。しかし、鬼ちゃんの場合は、俺が群れを確認し、その場所を鬼ちゃんに伝え、鬼ちゃんは移動し、そしてジグを落とす。その間に、もうポイントは変わってしまっているのだ。
鬼ちゃんは生体魚探を備えているかと思っていたが、どうやら、本人の気のせいだったようだ。
釣果
ベイト以外の魚影は薄く、昼過ぎには風も強くなってきたので、陸に上がることにした。あまりパッとしない日だったが、そうは言っても、この日、インチキ生体魚探を駆使した鬼ちゃんは、40~50cmくらいのキジハタを4本上げた。キジハタは美味しい高級魚である。
鬼ちゃんの生体魚探は、まだまだ訓練を要する段階だが、その成長には注目していきたい。
スタック
鬼ちゃんと別れた家路の途中、鬼ちゃんから砂浜でスタックしたと電話が掛かった。引き返してみると、鬼ちゃんの車は砂地の斜面に入ってしまい、抜け出せなくなっている。ランクルで引っ張ってみるが、ランクルのタイヤも砂地に埋まって行くばかりで、鬼ちゃんの車をレスキュー出来ない。諦めて、ロードサービスを呼ぶことにした。
鬼ちゃんの車はオフロードタイプの四駆ではあるが、いくら四駆でも砂の斜面は良くない。
鬼ちゃんは、過去にオーストラリアを一人旅し、コマツバーラが日本人未踏の地としたことを全国放送に出演して否定していたが、まだまだ日本で経験すべきことも多い。
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