解禁日を過ぎて
3月1日は、渓流釣りの解禁日である。毎年、3月の第一土曜日には、マニアAと渓流へ行く決まりとなっていたが、今年に限っては都合がつかず、3月中旬の初釣行となってしまった。
今シーズンの初物
現地に到着すると、早速準備を整えて、渓流へ降りる。毎度の事ではあるが、ウェーディングでせせらぎの音を聞きながら、その中に立っているだけでも気持ち良い。”帰って来た”という気持ちになる。
しかし、一方で釣果は上がらない。暖かい日が続いていたが、ここ数日、急にまた寒くなってきた。魚の活性も下がっているのだろう。
と、思っていた矢先の事である。
日頃全く釣果の上がらないポイントでマニアAがロッドを振っていた。大物が潜んでいる事は分かっているが、今まで、我々が多用するドライフライには全く反応してくれていない。
なので、どうせ釣れないだろうと目を離していた隙に、マニアAが今シーズン初の一本を上げていた。尺には届かないが、良型の一本だ!
マニアAの技術力
俺は、もちろんFly Fishingが好きである。しかし、マニアAのその気持ちには到底及ばない。マニアAは、釣果の上がらない環境下でも釣果を上げ、釣り上げる魚のサイズも、比較的大きいことが多い。
これは、釣りは魚を採ることを目的としているが、その目的を達成するための情熱の違いが引き起こす結果の違いである。その情熱の高さを簡単に表現すると「好き」という言葉に置換される。
マニアAは、好きが故に、ポイントに立つと、流れを視てどう攻略するか情報を集め、考え、そしてその考えを実現するための手段として技術を磨き駆使する事に執着し、結果に繋げることを喜びにしている。
マニアAが渓流に立つ後ろ姿を眺めていると、そう強く感じる。そしてそれを積み重ねる毎に、その奥深さに感服される気持ちが更新され続けてしまう。
そう感じることで、俺自身、次なる成長へ繋がるであろう行動をとりながら、無意識のうちに、真のFly Fishingの楽しさを感じ取ることが出来ているのかもしれない。
何れにしても楽しいFly Fishing
その後、俺も何とか小さな一本を釣り上げることが出来たが、キャスティングやフライの流し方等々、納得できずにイライラしている時間も短くはない。何とか、気持ちよく釣りが出来る技術力を身に着けたいとは思う。
ただ、そんな事を考えながらロッドを振る時間こそが楽しいのだろうとも思う。
マニアAは、色々と良い道具を持っているので、道具のおかげで上手なのだろうとも思う。
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